産業心理学(10)
「個人と組織の目標を満足させる交換を創造するために,アイデア,財,サービスの概念形成,価格,プロモーション,流通を計画・実行する過程」(アメリカ・マーケティング協会,1985)
マーケティング管理の要因は
- 消費者
- 統制要因:製品(product),場所(place),価格(price),販売促進(promotion)の4P
- 外部要因,環境要因:文化的・社会的環境,企業の資源と目的,競合企業の現状,経済的環境,政治的,法律的環境
がある。
広告主の管理下で,人的手段(口コミ)によらないメディア(広告媒体)を用いて,所定の人に組織,商品,サービスの情報を伝達すること
アイドマの法則 Webで活用するマーケティングの法則:ミツエーリンクス
(http://www.mitsue.co.jp/case/marketing/02.html)現代のアイドマの法則
(http://www.gld.mmtr.or.jp/~shisyun/koukokujien/jihyo/back03.html)説得的コミュニケーション:送り手が受け手の態度(個人内のある特定の対象に対する比較的安定して持続する,評価あるいは感情) を意図する方向に形成したり,変化させたりする目的で行うコミュニケーション
コミュニケーションから見た広告「消費者の銘柄に対する態度を好意的に変化させようとする説得的コミュニケーション」
広告代理店
送り手・媒体の信憑性(どれぐらい信頼でできそうか?)が受け手の態度変化に影響する
同じ情報でも
情報を受けた直後は しばらくすると 信憑性が高い 態度変化が大きい 変化が減少 信憑性が低い 態度変化が小さい 変化が増加 スリーパー効果:コミュニケーション直後にはメッセージの内容と送り手の信憑性が関連づけられているが,時間がたつと分離,減衰する。
恐怖訴求:受け手の恐怖を喚起することでコミュニケーションの説得性を高める
→ 恐怖が高いからと言って説得性が高いとは限らない。場合によっては無視,極小視することもある。
媒体の特性や受け手の状態により,メッセージの効果は変わる。
情報を処理する動機づけ →なし ↓↓
あり
↓ ↓
情報を処理する能力 →なし 末梢的な手がかり →なし ↓ ↓
あり
↓ ↓
あり
↓ ↓ 態度変化の中枢ルート 態度変化の末梢ルート 態度変化なし 持続的で反説得への抵抗力がある。行動と一貫する態度を示す。 一時的で変化しやすい。行動と一貫しない態度を示す。
自社の商品やサービスを競争相手と比較し,その優位性を強調する。
- メリット型:自社のプラス面を強調
- デメリット型:他社のマイナス面を強調
比較広告は注目させる力は強く,他社に与えるダメージも大きいが,自社のイメージも傷つきやすい。特に日本では受け手に「腹黒い,信用できない,悪い広告」と思われやすい。
イノベーション:新しい習慣や新商品が社会に普及すること
社会的に見るとコミュニケーションは
- マスメディア
- オピニオンリーダー
- フォロアー
と段階をへて影響を及ぼす。イノベーションを個人が取り入れる段階としては
- 知識段階:イノベーションの存在を知り,いかに機能するかについていくらかの理解を得る
- 態度段階:イノベーションに対して好意的または非好意的な態度を形成する
- 決定段階:イノベーションを採用するか否かを選択する
- 実行段階:イノベーションを使う
- 確信段階:すでに行ったイノベーション決定について補強を求め,場合によっては決定をくつがえすこともある
からなる。
社会への普及の過程としては(カッコ内は採用者の割合)
- 革新的採用者(2.5%)
- 初期少数採用者(13.5%)
- 前期多数採用者(34%)
- 後期多数採用者(34%)
- 採用遅滞者(16%)
となる。
イノベータ理論 マーケティング・コンセプト:ミツエーリンクス
(http://www.mitsue.co.jp/case/concept/02.html)
インターネット以前の広告媒体(メディア)は主に4つ(テレビ,ラジオ,新聞,雑誌) 4マス
テレビ:プッシュ型。広い対象に動画,音声を交えた広告 → 多チャンネル化。視聴人口が減。スキップ(録画媒体)も。
ラジオ:プッシュ型。やや広い対象に音声での広告 → 視聴人口が減
新聞:準プッシュ型。やや広い対象に文字,画像での広告 → 購読者が減
雑誌:準プル型。比較的狭い(絞られた)対象に文字,画像での広告
インターネット(ウェブ)広告:プル型。サイトによって違うが,絞られた対象に文字,画像,動画での広告 →精緻化見込みモデルではほとんどが中枢ルート
インターネットは広告を載せるメディアというより,従来の広告にとってかわるメディア。販売だけではなく,マーケティング全般(企画,製造など4Pすべて)に関わる。
インターネットの普及 → 個人による情報発信 → イノベーションの過程が変容
アイドマの法則から AISAS アイサス*(またはアイシーズ)の法則へ
- Attention:注目する
- Interest:興味を持つ
- Search:検索する(ネット検索)(Comparison:比較,Examination:検討 を入れる場合もあり)
- Action:買う,行動する(ネット購入)
- Share:情報を共有する(ネット発信)
* "アイサス"は大手広告代理店「電通」の登録商標
価格.com - 「買ってよかった」をすべてのひとに。:
http://kakaku.com/マニアックな情報も簡単に手に入る → マニアックな商品需要が喚起される (ロングテール化)
ロングテール理論(@IT情報マネジメント用語辞典)
(http://www.atmarkit.co.jp/aig/04biz/longtail.html)