産業心理学(12)

販売と印象管理

コミュニケーション行動の重要性

従来型日本的職場の人間関係:「以心伝心」の対人美学
→気持ちは自然に伝わるので,あまり自己主張はしないほうがいい

シビアなビジネス(特に国際化ビジネス)では通用しない
→いかに効果的に自分や自社製品をアピールし,相手を意図した方向に動かすかが重要

社会的態度と説得

社会的態度:身の回りの様々な対象について,賛成/反対,好き/嫌い,支持/不支持などのこだわり

心理測定法:社会的態度(http://www.2px.jp/psycho/m4.htm

説得:他者の社会的態度を自分の思う方向に影響を与えようとする行為

【送り手】→(メッセージ)→【受け手】

送り手の信憑性:説得直後の態度変化に大きく影響。しかし時間をおくと影響は少なくなる
→時間的に余裕があれば,専門家でなくても(素人)他者を説得することは可能

メッセージの両面呈示:反対意見も主張の中に組み込んで説明する両面呈示の方が,意見をストレートに表現する一面表示より免疫効果が高い
→反対の立場の説得に対してぐらつくことが少ない。

一面呈示と両面呈示(http://allabout.co.jp/career/careersales/closeup/CU20020521A/

受け手の構え:受け手が説得に対して「構え」ると,説得の効果は下がりやすい。
→固い前置きは受け手を防衛的にする。雑談などの方がメッセージは浸透しやすい

セールステクニックと心理

二度目は断れない(http://allabout.co.jp/career/careersales/closeup/CU20011230A/index.htm

拒否させて譲歩する(http://allabout.co.jp/career/careersales/closeup/CU20020120A/index.htm

ロー・ボール・テクニック
http://www5e.biglobe.ne.jp/~muraryo/page105.html

その他,営業,顧客心理に関しては以下のウェブサイトを参照

悪徳商法に関しては以下のウェブサイトを参照

恐怖喚起の影響:恐怖感を相手に与えることで説得性を強める。恐怖が強すぎると効果が弱い。脅すだけでなく解決法を明示すると効果的。

ブーメラン効果:説得が意図した方向と逆の効果になること。受け手の抵抗,反発によるもので,関わりが深い程,おこりやすい。相手の態度,立場と同じ内容の説得においてもおこることがある。

心理学入門講座/臨床心理士指定大学院入試対策講座:ブーメラン効果
http://www8.plala.or.jp/psychology/topic/settoku5.htm

アンケート結果


印象管理

印象管理:他者に与える自己のイメージを意識し,思い通りにコントロールしようとすること(印象操作)。
→ 相手やシチュエーションに応じて「顔」を使い分ける技術を持つ事は,社会的適応や成功を得るために重要

対人不安:印象管理の危機状態。原因となる場面を知ることで,解消の手がかりとする。

不安喚起場面
不安の内容
自分の期待からはずれた自己像の露見 ハジ 体裁が悪い,赤恥,面目ない
他者からの賞賛,好意,注目 テレ 照れる,はにかむ,はじらむ
適切な自己像が提示できない場 対人緊張 あがる,緊張する,気後れする
対人場面における役割の混乱 対人困惑 気まずい,気詰まり

恥ずかしがり屋?

印象管理において不安が慢性化すると「シャイ」な行動様式=シャイネスが定着

シャイネスは結婚,就職,収入,社会的地位において悪影響がある

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