産業心理学(11)

購買心理

購買過程の心理的要因

動機要因:なぜ商品を買おうと思ったか

知覚的要因:商品特性(デザインや価格,広告など)をそのように知覚しているか

認知的要因:商品特性,過去の経験などの情報を組み合わせて処理(認知する)すること

個人特性:性格,ライフスタイルなどの個人特性

態度要因:商品分野,ブランドなどに対する態度

社会心理要因:その消費者の関係者,関係組織の影響

感情的要因:購買による満足度,快適性など

商品購入の過程

店頭に並んでいる複数の商品(ブランド)を選んで買う場合

    1. それぞれの商品に備わっている属性に関する情報を収集(情報収集過程)
    2. 得られた情報を検討,統合して,各ブランドを総合的に評価する(情報統合過程)
    3. 最も高い評価が得られた商品を購買

→ 購買意志決定過程

購買に関する情報量=(ブランド数)×(商品属性)
↑これが多すぎても少なすぎても的確な選択は困難

EBMモデル (Engel, Blackwell & Miniard Model):購買行動の3つの枠組み(顧客の内的活動,購買行動プロセス,影響要素)をモデル化したもの。購買後の要因も組み込んだ。

消費者行動理論をMRの企画・分析に生かす| 楽天インサイト
https://insight.rakuten.co.jp/internet_research/column/vol16.html

商品選択の解決方法

ベットマンの分類と車購入の例

購買態度

ブランドを選んで買う時の態度には

購買の計画性

計画購買

非計画購買

関連購買(クロスセリング)はインターネット通販において重要視される

心理的財布

商品やサービスを購入するということは

値引きの心理

消費価格の安さが魅力として作用する(購買行動につながる)ためには

値引きの知覚は値引きの絶対的な額よりも割合に左右されやすい (「4000円のものが3800円」より「400円のものが200円」の方がお得に感じる)

認知的不協和と購買後の心理

認知的不協和:自分の判断に誤りがあるかもしれない,自信がない,という状況。行動を変えるのではなく,解釈を変えることで解消しようとする。

認知的不協和とは?解消法とビジネスにおける活用術を紹介|Asana
https://asana.com/ja/resources/cognitive-dissonance

購買後の認知的不協和

高価な車を購買した場合

→ 不協和状態

→ 解釈により不協和の解消


セールステクニック

コミュニケーション行動の重要性

従来型日本的職場の人間関係:「以心伝心」の対人美学
→気持ちは自然に伝わるので,あまり自己主張はしないほうがいい

シビアなビジネス(特に国際化ビジネス)では通用しない
→いかに効果的に自分や自社製品をアピールし,相手を意図した方向に動かすかが重要

社会的態度と説得

社会的態度:身の回りの様々な対象について,賛成/反対,好き/嫌い,支持/不支持などのこだわり

心理測定法:社会的態度(http://www.2px.jp/psycho/m4.htm

説得:他者の社会的態度を自分の思う方向に影響を与えようとする行為

【送り手】→(メッセージ)→【受け手】

受け手の構え:受け手が説得に対して「構え」ると,説得の効果は下がりやすい。
→固い前置きは受け手を防衛的にする。雑談などの方がメッセージは浸透しやすい

セールステクニックと心理

営業,顧客心理に関しては以下のウェブサイトを参照

悪徳商法に関しては以下のウェブサイトを参照