情報論特講 (3回目)
PC内部部品1 (CPUとメモリ)
CPU
パソコン全体の働きを制御して,計算をおこなう部品。(カカクコム CPU)
- メーカー:世界的にインテルが圧倒的なシェア(AMD社のものも若干ある)
- デスクトップ向けとノート向けがある。一般的にノート向けは交換できず,若干性能が落ちるが,省電力で発熱も少ない。
- シリーズ:インテル社の Core i シリーズが現在の主流 (Core i7,Core i5,Core i3)で,より高性能な Core i9もある。AI処理機能も強化されたCoreシリーズ(i がつかない)や Core Ultraシリーズも発表された。低価格のCeleron や Pentium,サーバー向けの Xeon などもある。
Core i シリーズの前は Core 2 シリーズ, Pentiumu 4 など。AMD社のCPUは主にRyzenシリーズで一部メーカー製パソコンに搭載されているほか,自作PCで人気。
(ノートパソコン用CPU性能比較表・選び方)
- 世代:各シリーズも1~2年で世代が変わり,性能が向上する。Core i は第14世代が最新だが,まだ,第11~13世代のCPUを使っているPCも販売している。
(ちなみに,第7世代より前のCore iシリーズはWindows11に対応していない → 7年以上前のPCだとWindows11にアップデートできないことが多い)
- ソケット:CPUはマザーボード上の取り付け口(ソケット)に取り付けられる。ソケットは形や接続ピン数などが微妙に違うが,同じソケット対応のCPUなら交換が可能な事が多い。
- コア数:CPUの中に実際に処理をおこなう中心部分(コア)がある。最近は1つのCPUの中に複数のコアを持つものが一般的(2ヶ=デュアルコア,4ヶ=クアッドコア,8ヶ=オクタコア)。コア数が多いほど処理速度が速い(特に複数ソフトの処理など)
- スレッド数:1つのコアをソフトウェア制御で複数の処理(スレッド)ができるようにすることがある。(4コア8スレッド,みたいな感じ)
- クロック周波数:1秒間に何回命令を実行できるかの数値でHz(1秒間の回数)で表す。クロック周波数が高いほど処理が早い。最近は処理内容に応じて,クロック周波数を調整し,電力や発熱をコントロールする。
- 内部キャッシュ:コアと外部のやりとりをCPU内部の高速なメモリ=キャッシュメモリに保存することで,処理速度をあげることができる。2次キャッシュ,3次キャッシュなど,複数持つCPUもあり,キャッシュが多いほど高性能(価格も高い)。
- TDP:CPUの熱設計電力。高機能になるとTDPも高くなりがち。ノート用はTDPが低め。
今回のPCのCPUは
Pentium Dual-Core E2180 (Intel 製,LGA775ソケット対応,2GHz,二次キャッシュ 1MB,TDP 65W,デュアルコア2スレッド)
メモリ
アプリケーションや作業データを使用するときに一時的に使う保管場所。マザーボードに直付されている一部のノートパソコンを除き,多くのパソコンで,増設・交換が可能。(カカクコム メモリー)
- デスクトップ向け(DIMM),ノート向け(S.O. DIMMがある。一部の小型デスクトップはノート向けメモリを使う場合もある。
- 規格:最新はDDR5だが,まだDDR4も現役。マザーボードにより,使える規格と差し込める枚数が決まっており,違う規格は混在できない。
- 動作周波数(メモリークロック):同じ規格でも動作速度が違うものがある。混在すると遅い周波数で動作したり,動かなかったりする。
- 容量:現行では1枚あたり4GBから32GBが普通。
- 相性:たいていの場合,規格と周波数があっていれば違うメーカーでも動作するが,たまに相性が悪いものがある。同じメーカの同容量メモリを2枚単位で取り付けるといい。
- サーバではエラー訂正をおこなうECCという機能がついたものを使うことが多い。
今回のPCのメモリーは DDR2-800 1GB のDIMMメモリが2枚取り付けられている。